大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(オ)249 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人弁護士馬渕分也の上告理由は別紙のとおりである。

上告理由第一点について。

論旨は、本件発明は、特許法一条にいう新規な発明でもなく、また、工業的発明

でもない旨を主張するのである。

しかし、原判決は本件発明の競技装置が出願前公知に属していなかつた旨認定し

ているのであつて、所論のように上告人が遊技営業の許可を受けた事実があつても、

かかる事実は右認定の妨となるものではない。また、原判決が本件競技装置につい

て工業的効果があるとしたのも相当であつて、原判決に、所論のように、特許法一

条に違背する違法はない。論旨は理由がない。

同第二点及び同第三点について。

論旨は原判決の理由不備を主張し、また特許法三条四号に違背する旨を主張する

のである。

しかし、本件発明の装置が賭博に用いられることがあり、不正手段の具になるこ

とがあるとしても、そのために装置自体が秩序風俗を紊す虞があるということがで

きず、特許法三条四号に該当するとはいえないのであつて、この点に関する原判示

は十分に首肯でき、原判決に所論のような違法はない。

同第四点について。

論旨は、上告人Aは遊戯営業の許可を受けているにかかわらず、本件特許が無効

でないとすれば、本件特許のため営業を行うことができず、経済的差別待遇を受け

ることになり、原判決は憲法一四条に反するというのである。しかし、営業許可と

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特許権侵害の有無とは全く別の問題であつて、論旨の理由のないことは極めて明白

である。違憲の主張は単に違憲に名を藉りるに過ぎない。

以上のとおり、本件上告は理由がないからこれを棄却することとし、民訴四〇一

条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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